日本には、北海道から沖縄まで、各地に国立公園があります。
国立公園は、日本を代表するすぐれた自然の風景地として指定される自然公園です。
山岳、湿原、湖、火山、海岸、島、亜熱帯の森など、国立公園ごとに見られる自然の姿はさまざまです。
観光地として名前を聞いたことがある場所もあれば、自然保護の面から大切に守られている場所もあります。
この記事では、日本の国立公園35か所を地域別に整理し、それぞれの特徴をわかりやすく紹介します。
国立公園を一覧で見ていくと、日本の自然が地域ごとにどれほど多様なのかが見えてきます。
日本の国立公園とは?
国立公園は、日本を代表するすぐれた自然の風景地として指定される自然公園です。
山や森、湖、湿原、海岸、島など、地域ごとに特色のある自然を守りながら、多くの人が自然に親しめる場所として整えられています。
国立公園というと、有名な観光地を思い浮かべる方も多いかもしれません。
実際に、富士山周辺、知床、日光、屋久島、阿蘇、瀬戸内海など、全国的に知られている場所も国立公園に含まれています。
ただし、国立公園は観光のためだけに指定されるものではありません。
すぐれた自然の風景地を保護し、次の世代へ受け継いでいくことも大切な役割です。
日本を代表する自然の風景地
国立公園は、日本の自然を代表する場所として位置づけられています。
北は北海道の山岳や湿原、東北の湖や渓流、中部の高山地帯、西日本の海岸や島々、九州・沖縄の火山や亜熱帯の森まで、その姿は地域によって大きく異なります。
ひとことで国立公園といっても、見られる自然は同じではありません。
雪を抱く山々、広大な湿原、青く澄んだ海、火山がつくった地形、原生的な森など、それぞれの場所に違った魅力があります。
国立公園を地域別に見ていくと、日本の自然の幅広さがよくわかります。
国立公園と国定公園の違いは別記事へ
国立公園とよく似た言葉に、国定公園があります。
どちらも自然公園の一種ですが、指定や管理の仕組みに違いがあります。
国立公園と国定公園の違いについては、別記事で詳しく整理しています。
日本の国立公園一覧表
日本の国立公園は、北海道から沖縄まで全国各地にあります。
ここでは、環境省の国立公園一覧をもとに、日本の国立公園35か所を地域別に整理します。
それぞれの国立公園には、山岳、湿原、湖、火山、海岸、島、亜熱帯の森など、地域ごとに異なる自然の特徴があります。
まずは、全国にどのような国立公園があるのかを一覧で見てみましょう。
35か所の国立公園を一覧で確認
| No. | 国立公園名 | 主な地域 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 1 | 利尻礼文サロベツ国立公園 | 北海道 | 利尻山、礼文島、サロベツ原野など、山・島・湿原の自然 |
| 2 | 知床国立公園 | 北海道 | 原生的な自然、流氷、海と陸がつながる豊かな生態系 |
| 3 | 阿寒摩周国立公園 | 北海道 | 阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖など、火山と湖の景観 |
| 4 | 釧路湿原国立公園 | 北海道 | 広大な湿原とタンチョウなどの野生生物 |
| 5 | 大雪山国立公園 | 北海道 | 北海道中央部の広大な山岳地帯 |
| 6 | 日高山脈襟裳十勝国立公園 | 北海道 | 日高山脈から襟裳岬・十勝地域へ広がる山岳と海岸の自然 |
| 7 | 支笏洞爺国立公園 | 北海道 | 支笏湖、洞爺湖、火山、温泉地の景観 |
| 8 | 十和田八幡平国立公園 | 青森県・岩手県・秋田県 | 十和田湖、奥入瀬渓流、八幡平などの湖・渓流・山岳 |
| 9 | 三陸復興国立公園 | 青森県・岩手県・宮城県 | 三陸海岸のリアス海岸と人の暮らしが重なる景観 |
| 10 | 磐梯朝日国立公園 | 山形県・福島県・新潟県 | 磐梯山、吾妻連峰、朝日連峰、湖沼や山岳景観 |
| 11 | 日光国立公園 | 福島県・栃木県・群馬県 | 日光の山々、湖、滝、湿原、歴史文化 |
| 12 | 尾瀬国立公園 | 福島県・栃木県・群馬県・新潟県 | 尾瀬ヶ原、尾瀬沼、湿原と高山植物 |
| 13 | 上信越高原国立公園 | 群馬県・新潟県・長野県 | 高原、火山、温泉地、山岳景観 |
| 14 | 妙高戸隠連山国立公園 | 新潟県・長野県 | 妙高、戸隠、飯綱などの山岳と信仰の地域 |
| 15 | 秩父多摩甲斐国立公園 | 埼玉県・東京都・山梨県・長野県 | 山岳、渓谷、森林の景観 |
| 16 | 小笠原国立公園 | 東京都 | 小笠原諸島の海洋島ならではの自然と生態系 |
| 17 | 富士箱根伊豆国立公園 | 東京都・神奈川県・山梨県・静岡県 | 富士山、箱根、伊豆半島、伊豆諸島 |
| 18 | 中部山岳国立公園 | 新潟県・富山県・長野県・岐阜県 | 北アルプスの山岳景観 |
| 19 | 白山国立公園 | 富山県・石川県・福井県・岐阜県 | 白山を中心とした山岳自然と高山植物 |
| 20 | 南アルプス国立公園 | 山梨県・長野県・静岡県 | 赤石山脈の高山帯と原生的な山岳自然 |
| 21 | 伊勢志摩国立公園 | 三重県 | リアス海岸、島々、伊勢神宮周辺の文化的景観 |
| 22 | 吉野熊野国立公園 | 三重県・奈良県・和歌山県 | 紀伊半島南部の山、川、海岸、熊野信仰 |
| 23 | 山陰海岸国立公園 | 京都府・兵庫県・鳥取県 | 鳥取砂丘など、日本海側の変化に富んだ海岸地形 |
| 24 | 瀬戸内海国立公園 | 大阪府・兵庫県・和歌山県岡山県・広島県・山口県徳島県・香川県・愛媛県福岡県・大分県 | 多島海の景観と穏やかな海 |
| 25 | 大山隠岐国立公園 | 鳥取県・島根県・岡山県 | 大山、蒜山、隠岐諸島など、山岳と島の自然 |
| 26 | 足摺宇和海国立公園 | 愛媛県・高知県 | 四国南西部の海岸、岬、島々、海の自然 |
| 27 | 西海国立公園 | 長崎県 | 九十九島、五島列島など、島々と海の景観 |
| 28 | 雲仙天草国立公園 | 長崎県・熊本県・鹿児島県 | 雲仙の火山、天草の島々と海の景観 |
| 29 | 阿蘇くじゅう国立公園 | 熊本県・大分県 | 阿蘇のカルデラ、くじゅう連山、火山地形 |
| 30 | 霧島錦江湾国立公園 | 宮崎県・鹿児島県 | 霧島連山、桜島、錦江湾などの火山景観 |
| 31 | 屋久島国立公園 | 鹿児島県 | 屋久島の森と山岳、口永良部島の火山 |
| 32 | 奄美群島国立公園 | 鹿児島県 | 奄美群島の亜熱帯の森、海、島の自然 |
| 33 | やんばる国立公園 | 沖縄県 | 沖縄本島北部の亜熱帯林と多様な生きもの |
| 34 | 慶良間諸島国立公園 | 沖縄県 | 透明度の高い海、サンゴ礁、島々の景観 |
| 35 | 西表石垣国立公園 | 沖縄県 | 西表島の亜熱帯林、石垣島周辺のサンゴ礁 |
北海道の国立公園
北海道には、7つの国立公園があります。
広大な山岳地帯、原生的な森、湿原、湖、火山、島、海岸など、北海道らしい雄大な自然を感じられる国立公園が多いのが特徴です。
同じ北海道の国立公園でも、北部の島や湿原、道東の流氷や湖、中央部の山岳地帯、南西部の火山や湖など、それぞれに異なる表情があります。
利尻礼文りしりれぶんサロベツ国立公園
利尻礼文サロベツ国立公園は、北海道北部にある国立公園です。
利尻島、礼文島、サロベツ原野などを含み、山・島・湿原の自然が組み合わさっているのが特徴です。
利尻島には、海からそびえるように見える利尻山があります。
礼文島は高山植物の島として知られ、サロベツ原野では広大な湿原景観を見ることができます。
北海道の北の自然を感じられる国立公園といえます。
知床しれとこ国立公園
知床国立公園は、北海道東部の知床半島にある国立公園です。
原生的な自然が残る地域として知られ、海と陸の自然がつながっていることが大きな特徴です。
冬には流氷が訪れ、海の豊かさが陸の生きものにも影響を与えています。
ヒグマやエゾシカ、海鳥、海の生きものなど、多様な生態系が見られる場所でもあります。
知床は世界自然遺産にも登録されており、日本を代表する自然地域のひとつです。
阿寒摩周あかんましゅう国立公園
阿寒摩周国立公園は、北海道東部にある国立公園です。
阿寒湖、摩周湖、屈斜路湖など、湖と火山がつくり出した景観が特徴です。
阿寒湖ではマリモが知られ、摩周湖は透明度の高い湖として有名です。
屈斜路湖周辺には温泉地もあり、火山活動と結びついた自然を感じることができます。
湖、火山、森が一体となった、道東らしい国立公園です。
釧路湿原くしろしつげん国立公園
釧路湿原国立公園は、北海道東部に広がる湿原を中心とした国立公園です。
釧路湿原は、日本最大級の湿原として知られています。
湿原の中を川がゆるやかに流れ、広い空と低く広がる大地が印象的な景観をつくっています。
タンチョウをはじめとする野生生物のすみかにもなっており、湿原の自然を守るうえで大切な場所です。
山岳や海岸とは違う、北海道の広がりを感じられる国立公園です。
大雪山だいせつざん国立公園
大雪山国立公園は、北海道中央部に広がる大きな山岳国立公園です。
大雪山系を中心とした山々が連なり、「北海道の屋根」と呼ばれることもあります。
高山植物、紅葉、雪景色など、季節によってさまざまな表情を見せるのが特徴です。
標高の高い山岳地帯が広がるため、北海道の中でも本格的な山の自然を感じられる国立公園です。
広大な面積を持ち、北海道らしい雄大さを強く感じられる場所といえます。
日高山脈襟裳十勝ひだかさんみゃくえりもとかち国立公園
日高山脈襟裳十勝国立公園は、日高山脈から襟裳岬、十勝地域にかけて広がる国立公園です。
2024年に指定された、比較的新しい国立公園です。
日高山脈の険しい山岳景観と、襟裳岬周辺の海岸景観をあわせ持っているのが特徴です。
山と海がつながる自然を感じられる国立公園であり、北海道の中でも原生的な自然が残る地域として注目されています。
新しく国立公園に加わったことで、北海道の自然の多様さをさらに象徴する存在になっています。
支笏洞爺しこつとうや国立公園
支笏洞爺国立公園は、北海道南西部にある国立公園です。
支笏湖、洞爺湖、有珠山、昭和新山など、湖と火山の景観が特徴です。
火山活動によって生まれた地形や湖、温泉地が多く、自然と観光が結びついた地域でもあります。
札幌や新千歳空港からも比較的アクセスしやすく、北海道観光で訪れる人も多い国立公園です。
湖、火山、温泉を通して、大地の動きを感じられる場所といえます。
東北の国立公園
東北には、3つの国立公園があります。
湖や渓流、山岳地帯、リアス海岸など、東北らしい雄大で奥深い自然を感じられる国立公園がそろっています。
十和田湖や奥入瀬渓流のように水辺の景観が印象的な場所もあれば、三陸海岸のように海と人の暮らしが深く結びついた場所もあります。
また、磐梯朝日国立公園のように、広い範囲に山岳や湖沼が広がる国立公園もあり、東北の自然の多様さを感じることができます。
十和田八幡平とわだはちまんたい国立公園
十和田八幡平国立公園は、青森県、岩手県、秋田県にまたがる国立公園です。
十和田湖、奥入瀬渓流、八幡平などを含み、湖、渓流、山岳の景観が特徴です。
十和田湖は、火山活動によって生まれたカルデラ湖として知られています。
奥入瀬渓流では、森の中を流れる水の景色や、滝、苔むした岩など、しっとりとした自然を感じることができます。
八幡平周辺には高原や湿原、温泉地もあり、季節ごとに違った表情を見せてくれる国立公園です。
三陸復興さんりくふっこう国立公園
三陸復興国立公園は、青森県、岩手県、宮城県の太平洋沿岸に広がる国立公園です。
三陸海岸のリアス海岸や、断崖、入り江、海と陸がつくる変化に富んだ景観が特徴です。
この国立公園は、東日本大震災からの復興という意味も持っています。
美しい海岸景観だけでなく、自然の力や、海とともに暮らしてきた地域の歴史にもふれることができる場所です。
三陸復興国立公園は、自然を楽しむだけでなく、自然と人の暮らしの関係を考えるきっかけにもなる国立公園といえます。
磐梯朝日ばんだいあさひ国立公園
磐梯朝日国立公園は、山形県、福島県、新潟県にまたがる広大な国立公園です。
磐梯山、吾妻連峰、朝日連峰、出羽三山など、東北を代表する山岳地域を含んでいます。
磐梯山周辺には、火山活動によって生まれた湖沼群があり、裏磐梯の景観として親しまれています。
また、朝日連峰や出羽三山のように、自然と信仰が結びついてきた地域も含まれています。
山岳、火山、湖沼、信仰の歴史が重なる、東北の奥深い自然を感じられる国立公園です。
関東・中部の国立公園
関東・中部には、山岳、高原、火山、島、湖、海岸など、多様な自然を持つ国立公園が集まっています。
首都圏から比較的アクセスしやすい国立公園もあれば、北アルプスや南アルプスのように本格的な山岳景観を持つ国立公園もあります。
富士山や箱根、日光、尾瀬、小笠原諸島など、全国的に知られている場所も多く含まれています。
同じ関東・中部の国立公園でも、山の自然、島の自然、火山の自然、高原の自然など、それぞれに違った特徴があります。
日光にっこう国立公園
日光国立公園は、福島県、栃木県、群馬県にまたがる国立公園です。
日光の山々、湖、滝、湿原、温泉地など、変化に富んだ自然景観が特徴です。
中禅寺湖や華厳の滝、戦場ヶ原など、観光地としてよく知られている場所も含まれています。
また、日光東照宮をはじめとする歴史文化とも深く結びついている点も、この国立公園の大きな特徴です。
自然と歴史文化が重なり合う国立公園として、多くの人に親しまれています。
尾瀬おぜ国立公園
尾瀬国立公園は、福島県、栃木県、群馬県、新潟県にまたがる国立公園です。
尾瀬ヶ原や尾瀬沼を中心とした湿原景観で知られています。
春から夏にかけてはミズバショウやニッコウキスゲなどの花が見られ、秋には草紅葉が広がります。
木道を歩きながら湿原の自然にふれられることも、尾瀬らしい魅力です。
山に囲まれた湿原の景観が印象的な国立公園といえます。
上信越高原じょうしんえつこうげん国立公園
上信越高原国立公園は、群馬県、新潟県、長野県にまたがる国立公園です。
草津、志賀高原、浅間山周辺など、高原や火山、山岳地帯を含んでいます。
温泉地として知られる場所も多く、自然景観と観光地が結びついているのが特徴です。
高原の涼やかな景色、火山がつくる地形、山岳の自然など、地域によって違った表情を見せます。
関東・中部の中でも、広い範囲に多様な自然が広がる国立公園です。
妙高戸隠連山みょうこうとがくしれんざん国立公園
妙高戸隠連山国立公園は、新潟県と長野県にまたがる国立公園です。
妙高山、戸隠山、飯縄山などの山々を中心とした山岳景観が特徴です。
この地域は、古くから信仰の場としても知られてきました。
山岳の自然だけでなく、戸隠のように歴史や文化を感じられる場所も含まれています。
自然と信仰、山里の風景が重なる国立公園といえます。
秩父多摩甲斐ちちぶたまかい国立公園
秩父多摩甲斐国立公園は、埼玉県、東京都、山梨県、長野県にまたがる国立公園です。
首都圏に近い場所にありながら、山岳、渓谷、森林などの自然が広がっています。
奥多摩、奥秩父、甲武信ヶ岳周辺など、登山や渓谷散策で親しまれている地域も多く含まれます。
都市部から比較的近い場所で、深い山の自然にふれられることが大きな特徴です。
関東周辺に住む人にとって、身近な山岳国立公園のひとつといえます。
小笠原おがさわら国立公園
小笠原国立公園は、東京都の小笠原諸島を対象とする国立公園です。
小笠原諸島は、これまで大陸と陸続きになったことがない海洋島として知られています。
そのため、独自に進化した動植物が多く見られ、特有の生態系が大きな特徴です。
青い海、島の森、固有種の生きものなど、本土とは異なる自然を感じられる場所です。
小笠原諸島は世界自然遺産にも登録されており、日本の島の自然を代表する地域のひとつです。
富士箱根伊豆ふじはこねいず国立公園
富士箱根伊豆国立公園は、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県にまたがる国立公園です。
富士山、箱根、伊豆半島、伊豆諸島など、非常に変化に富んだ地域を含んでいます。
富士山の雄大な景観、箱根の火山や湖、伊豆半島の海岸、伊豆諸島の島々など、ひとつの国立公園の中に多様な自然があります。
観光地として知られる場所も多く、国内外から多くの人が訪れる国立公園です。
山、火山、海、島の景観をまとめて感じられる、規模の大きな国立公園といえます。
中部山岳ちゅうぶさんがく国立公園
中部山岳国立公園は、新潟県、富山県、長野県、岐阜県にまたがる国立公園です。
北アルプスを中心とした山岳景観が特徴で、日本を代表する山岳国立公園のひとつです。
立山、剱岳、槍ヶ岳、穂高岳、上高地など、山岳景観で知られる場所が多く含まれています。
高い山々、渓谷、清流、高山植物など、本格的な山の自然を感じられる国立公園です。
登山や山岳観光の場としても、多くの人に親しまれています。
白山はくさん国立公園
白山国立公園は、富山県、石川県、福井県、岐阜県にまたがる国立公園です。
白山を中心とした山岳自然が特徴です。
白山は古くから信仰の山として知られ、自然と文化の両面で大切にされてきました。
高山植物が豊かなことでも知られ、季節によってさまざまな花を見ることができます。
山岳信仰と高山の自然が重なる、落ち着いた魅力を持つ国立公園です。
伊勢志摩いせしま国立公園
伊勢志摩国立公園は、三重県にある国立公園です。
リアス海岸や入り組んだ湾、島々の景観が特徴です。
英虞湾をはじめとする穏やかな海の風景や、真珠養殖など海とともにある暮らしも、この地域らしい魅力です。
また、伊勢神宮周辺の森や歴史文化とも深く関わっています。
自然と文化、海辺の暮らしが重なり合う国立公園といえます。
南アルプス国立公園
南アルプス国立公園は、山梨県、長野県、静岡県にまたがる国立公園です。
赤石山脈とも呼ばれる南アルプスの山々を中心とした国立公園です。
標高の高い山々が連なり、原生的な山岳自然が残されているのが特徴です。
北岳、間ノ岳、赤石岳など、日本有数の高山を含んでいます。
雄大で静かな山岳景観を感じられる国立公園といえます。
近畿・中国・四国の国立公園
近畿・中国・四国には、紀伊半島の山と海、瀬戸内海の多島海、日本海側の海岸地形、四国南西部の海岸景観など、多様な魅力を持つ国立公園があります。
吉野熊野国立公園のように、自然景観と信仰の歴史が深く結びついた場所もあれば、瀬戸内海国立公園のように、海と島々、人の暮らしが近い距離で重なる場所もあります。
山陰海岸国立公園では日本海側の変化に富んだ海岸地形が見られ、大山隠岐国立公園では山岳と島の自然、足摺宇和海国立公園では四国南西部の海と岬の景観が印象的です。
山の自然だけでなく、海や島、暮らしや文化とのつながりを感じられる地域です。
吉野熊野よしのくまの国立公園
吉野熊野国立公園は、三重県、奈良県、和歌山県にまたがる国立公園です。
紀伊半島南部の山、川、海岸を含み、変化に富んだ自然景観が広がっています。
吉野山、大台ヶ原、熊野の山々、熊野灘の海岸など、山と海の両方の自然を感じられる地域です。
また、熊野信仰や熊野古道など、古くからの信仰の歴史とも深く結びついています。
自然景観と文化的な背景が重なる、紀伊半島らしい国立公園です。
山陰海岸さんいんかいがん国立公園
山陰海岸国立公園は、京都府、兵庫県、鳥取県にまたがる国立公園です。
日本海側の海岸景観を中心とした国立公園で、変化に富んだ海岸地形が特徴です。
鳥取砂丘は、この国立公園を代表する景観のひとつです。
そのほかにも、断崖、洞門、岩礁、砂浜など、海の働きによってつくられた地形を見ることができます。
日本海の荒々しさと、長い時間をかけて形づくられた海岸の自然を感じられる国立公園です。
瀬戸内海せとないかい国立公園
瀬戸内海国立公園は、大阪府、兵庫県、和歌山県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、大分県にまたがる国立公園です。
日本で最初に指定された国立公園のひとつで、瀬戸内海の多島海景観が大きな特徴です。
大小さまざまな島々、穏やかな海、海峡、港町の風景など、海と人の暮らしが近い場所でもあります。
範囲がとても広く、地域ごとに違った景観や文化があります。
瀬戸内海国立公園は、海と島々、そして人の営みが重なる国立公園といえます。
大山隠岐だいせんおき国立公園
大山隠岐国立公園は、鳥取県、島根県、岡山県にまたがる国立公園です。
中国地方を代表する山である大山や、蒜山、三瓶山、隠岐諸島などを含んでいます。
山岳景観と島の自然をあわせ持っている点が特徴です。
大山周辺では雄大な山の景色を楽しむことができ、隠岐諸島では海岸地形や島ならではの自然を見ることができます。
山と島、内陸と海の自然が組み合わさった国立公園です。
足摺宇和海あしずりうわかい国立公園
足摺宇和海国立公園は、愛媛県と高知県にまたがる国立公園です。
四国南西部の海岸、岬、島々、海の自然が特徴です。
足摺岬周辺では、黒潮の影響を受けた力強い海岸景観を見ることができます。
宇和海側には入り組んだ海岸や島々があり、海の生きものやサンゴの景観も見られます。
四国の南西部らしい、海と岬の自然を感じられる国立公園です。
九州・沖縄の国立公園
九州・沖縄には、火山、カルデラ、島々、亜熱帯の森、サンゴ礁の海など、多彩な自然を持つ国立公園があります。
阿蘇や霧島、桜島のように火山活動と深く関わる場所もあれば、屋久島や奄美群島、やんばる、西表島のように、豊かな森や固有の生きものが見られる場所もあります。
また、慶良間諸島や西表石垣のように、透明度の高い海やサンゴ礁が印象的な国立公園もあります。
九州・沖縄の国立公園を見ていくと、火山の力強さと、島々の豊かな自然の両方を感じることができます。
西海さいかい国立公園
西海国立公園は、長崎県にある国立公園です。
九十九島や五島列島など、島々と海の景観が特徴です。
入り組んだ海岸線と多くの島々がつくる風景は、西海国立公園らしい魅力のひとつです。
海の景観だけでなく、島ごとに異なる自然や歴史、暮らしの雰囲気も感じられます。
長崎県西部の海と島の自然を代表する国立公園といえます。
雲仙天草うんぜんあまくさ国立公園
雲仙天草国立公園は、長崎県、熊本県、鹿児島県にまたがる国立公園です。
雲仙の火山地帯と、天草の島々や海の景観を含んでいます。
雲仙地域では、火山活動によって生まれた地形や温泉地が特徴です。
一方、天草地域では、島々と海がつくる穏やかな風景を見ることができます。
火山と島の自然をあわせ持つ、九州西部らしい国立公園です。
阿蘇あそくじゅう国立公園
阿蘇くじゅう国立公園は、熊本県と大分県にまたがる国立公園です。
阿蘇の大きなカルデラと、くじゅう連山の山岳景観が特徴です。
阿蘇では、火山活動によってつくられた広大な地形と、草原が広がる景観を見ることができます。
くじゅう地域では、山々や高原、湿原、温泉など、多様な自然にふれることができます。
火山と草原、高原の自然が印象的な国立公園です。
霧島錦江湾きりしまきんこうわん国立公園
霧島錦江湾国立公園は、宮崎県と鹿児島県にまたがる国立公園です。
霧島連山、桜島、錦江湾など、火山活動と深く関わる景観が特徴です。
霧島地域には、火山湖や山々、温泉地があり、火山がつくり出した自然を感じることができます。
錦江湾周辺では、桜島の姿が印象的で、海と火山が近い距離で見られる点も大きな魅力です。
火山の力強さと、湾の穏やかな景観が重なる国立公園といえます。
屋久島やくしま国立公園
屋久島国立公園は、鹿児島県の屋久島と口永良部島を中心とする国立公園です。
屋久島は、深い森と山岳の自然で知られています。
標高差が大きく、海岸近くから山の上まで、さまざまな植生が見られることが特徴です。
屋久杉をはじめとする森林景観や、豊かな雨が育む自然は、屋久島らしい魅力です。
口永良部島には火山景観もあり、森と山、火山の自然をあわせ持つ国立公園です。
奄美群島あまみぐんとう国立公園
奄美群島国立公園は、鹿児島県の奄美群島を対象とする国立公園です。
亜熱帯の森、海、島々の自然が特徴です。
奄美大島や徳之島などには、独自の生態系が残されており、希少な生きものも多く見られます。
森と海が近く、島ごとに異なる自然や文化が息づいている点も魅力です。
南西諸島の自然の豊かさを感じられる国立公園といえます。
やんばる国立公園
やんばる国立公園は、沖縄県の沖縄本島北部にある国立公園です。
やんばると呼ばれる亜熱帯林を中心とした自然が特徴です。
森には、ヤンバルクイナをはじめとする固有の生きものがすんでいます。
沖縄本島にありながら、深い森の自然が残されていることが大きな魅力です。
亜熱帯の森と多様な生きものを守る国立公園といえます。
慶良間諸島けらましょとう国立公園
慶良間諸島国立公園は、沖縄県の慶良間諸島を対象とする国立公園です。
透明度の高い海と、サンゴ礁、島々の景観が特徴です。
慶良間諸島の海は、その美しい青さで知られ、ダイビングやシュノーケリングの場所としても親しまれています。
陸地の自然だけでなく、海中の景観が大きな魅力になっている国立公園です。
沖縄の海の美しさを代表する国立公園のひとつといえます。
西表石垣いりおもていしがき国立公園
西表石垣国立公園は、沖縄県の西表島、石垣島周辺などを含む国立公園です。
西表島の亜熱帯林、マングローブ林、石垣島周辺のサンゴ礁の海などが特徴です。
西表島には、イリオモテヤマネコをはじめとする希少な生きものがすんでいます。
川、森、海が近い距離でつながっており、島ならではの自然の豊かさを感じることができます。
亜熱帯の森とサンゴ礁の海が重なる、南西諸島らしい国立公園です。
国立公園を地域別に見ると、日本の自然の多様さがわかる
日本の国立公園を地域別に見ていくと、ひとことで「国立公園」といっても、その姿がとても多様であることがわかります。
北海道には、広大な山岳地帯や湿原、流氷が訪れる海、火山と湖の景観があります。
東北には、湖や渓流、山岳地帯、リアス海岸など、奥行きのある自然が広がっています。
関東・中部には、日光や尾瀬、富士山、北アルプス、南アルプス、小笠原諸島など、山岳から島の自然まで幅広い景観があります。
近畿・中国・四国には、瀬戸内海の多島海、日本海側の海岸地形、紀伊半島の山と海、四国南西部の海岸景観などがあります。
九州・沖縄には、阿蘇や霧島、桜島のような火山景観に加えて、屋久島や奄美群島、やんばる、西表島のような亜熱帯の森、慶良間諸島のサンゴ礁の海があります。
地域ごとに見られる自然が違うからこそ、国立公園の一覧は、単なる公園名のリストではなく、日本の自然の幅広さを知る手がかりにもなります。
旅行先として知っている場所も、国立公園という視点で見直してみると、その地域の自然がどのように守られ、親しまれているのかが少し見えてくるかもしれません。
まとめ|国立公園一覧から日本の自然を見てみる
国立公園を一覧で見ていくと、日本の自然がとても多様であることに気づきます。
山や湖、湿原、海岸、島、火山、亜熱帯の森など、ひとことで国立公園といっても、その姿は地域によって大きく違います。
有名な観光地として名前を知っている場所も、国立公園という制度の中で守られていると知ると、少し見え方が変わるかもしれません。
また、地域別に見ていくことで、北海道の雄大な自然、東北の湖や渓流、関東・中部の山岳や島、西日本の海や文化、九州・沖縄の火山や亜熱帯の自然など、それぞれの特色も見えてきます。
美しい景色を楽しむだけでなく、その自然がなぜ大切にされているのか、どのように守られているのかにも目を向けると、国立公園を知る楽しみは少し深まります。
この記事が、気になる国立公園を見つけたり、日本の自然の豊かさにふれたりするきっかけになればうれしいです。




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