『ウィンクで乾杯』とは
東野圭吾の推理小説『ウインクで乾杯』は、1988年に祥伝社から『香子の夢―コンパニオン殺人事件』というタイトルでノン・ノベル(新書)版として刊行されました。その後、1992年に文庫版として刊行された際に現在のタイトルに改題されました。
本作は、パーティ・コンパニオンの夢と野望を描きつつ、殺人事件の謎に迫る本格推理小説です。1989年12月5日には、日本テレビ系「火曜サスペンス劇場」枠で単発2時間ドラマとして放送され、多くの視聴者を魅了しました。
登場人物たちの人間模様と巧妙なトリックが絡み合うストーリーが、東野圭吾初期の傑作の一つとして評価されています。
『ウィンクで乾杯』の あらすじ
パーティ・コンパニオンとして働く小田香子には大きな夢があった。それは、玉の輿に乗ってセレブな生活を手に入れること。宝石店「華屋」の感謝パーティーは、その夢を叶える理想の相手を見つける絶好のチャンスだった。香子はそこで不動産会社の御曹司・高見俊介に目を付け、期待を膨らませる。
しかし、そのパーティーで悲劇が起こる。同僚の牧村絵里がホテルの一室で毒入りビールを飲み、密室状態で死亡していたのだ。警察は自殺と判断するが、香子や刑事の芝田、絵里の親友である由加利は、絵里の死に強い疑念を抱き、独自に真相を探り始める。
さらに調査を進める中、由加利が自宅で扼殺され、香子にも魔の手が迫る。相次ぐ悲劇の中で、香子たちは犯人の目的と犯行のトリックを解き明かそうと奔走する。
次々と浮かび上がる新事実と驚愕の真相――東野圭吾が描く、本格推理の傑作ミステリー。
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