東野圭吾 著 『マスカレード・ホテル』って どんな本? マスカレード シリーズ 1作目!

東野圭吾『マスカレード・ホテル』 小説

『マスカレード・ホテル』は、東野圭吾による長編ミステリ小説であり、「マスカレード」シリーズの第1作目にあたる。本作は2008年12月から2010年9月まで『小説すばる』に連載され、2011年9月に単行本として刊行された。東野の作家生活25周年記念作品第3弾として位置づけられ、タイトルの「マスカレード」は仮面舞踏会を意味し、人々が様々な仮面をかぶって生きる姿を象徴している。表紙にはアイマスクが描かれ、仮面をテーマとした内容が暗示されている。

舞台となるのは、東京の一流ホテル「コルテシア東京」。この架空のホテルは、実在する日本橋のロイヤルパークホテルをモデルとしている。2019年1月には実写映画化され、話題を呼んだ。

物語は、連続殺人事件の次なる犯行現場がホテル内と判明したことから、若き刑事・新田浩介がフロントクラークに扮して潜入捜査を行うという異色の設定で展開される。ホテルマンとしての使命を全うする女性フロントクラーク・山岸尚美との対立と共闘が見どころ。次々と現れる謎めいた宿泊客や複雑な人間模様の中で、真相に迫る二人の活躍を描いた、心理戦と人間ドラマが絡み合う傑作ミステリーである。

東野圭吾『マスカレード・ホテル』

『マスカレード・ホテル』

(集英社文庫)

2011年 9月 発売

東京都内で発生した3件の殺人事件は、いずれも被害者同士に明確な繋がりがなく、捜査は難航していた。しかし、各犯行現場に残された謎めいた数字が次の犯行場所を示す暗号であることが判明。捜査本部は次のターゲットが東京の一流ホテル「コルテシア東京」であると断定した。

捜査を担当する警視庁は、被害者を守り、犯人を捕らえるために潜入捜査を決行。フロントクラークとして配属された若き刑事・新田浩介は、不慣れなホテル業務に戸惑いながらも、犯行を未然に防ぐ使命感に燃えていた。彼の教育係に任命されたのは、優秀なフロントクラークである山岸尚美。

人を疑うことを仕事とする刑事と、人をもてなすことを使命とするホテルマンという正反対の価値観を持つ二人は、度々衝突を繰り返す。しかし、潜入捜査を通じてホテル内の様々な人間模様やトラブルを乗り越える中で、次第にお互いを信頼し合い、共に真相に迫る。

事件が進展する中で、連続殺人事件として扱われていた3件の事件が、実は単独の犯行であり、それを連続事件に見せかけた人物がいることが判明する。そして、真の犯人がコルテシア東京で新たな殺人を企てていることが明らかになる。事件のターゲットとして浮上したのは、結婚式を控えた新婦だった。しかし、それは犯人の仕掛けた巧妙な罠であった。

複雑に絡み合う人間関係と仮面の下に隠された真実。果たして、新田と山岸は犯人を暴き、事件を未然に防ぐことができるのか?すべての謎が解き明かされるとき、驚愕の真相が明らかになる。

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