写真やイラストを高画質で保存したいとき、「TIFF(ティフ)」という拡張子を見かけたことはありませんか?
TIFFは、主に印刷やデザインの現場で使われる、高品質な画像を扱うのに適した形式です。
「でもTIFFって重そうだし、何に使うのが正解?」
「JPGやPNGとどう違うの?」と迷うこともありますよね。
この記事では、TIFFの基本からメリット・デメリット、圧縮方法の選び方、使いどころまでをやさしく解説します。
プロ向けだけじゃないTIFFの魅力を、初心者の方にもわかりやすくご紹介します!
🔸 TIFF形式とは?
読み方と正式名称
「ティフ」と読みます。
正式には「Tagged Image File Format(タグ付き画像ファイル形式)」の略です。
いつ・誰が開発したの?
1986年、Aldus社(のちのAdobe)とMicrosoftが共同で開発しました。
当初は印刷業界や出版業界向けに広まり、現在でも高画質保存の標準的な形式として使われています。
簡単な仕組み(圧縮タイプ/ラスター形式)
TIFFはラスター形式(ピクセル画像)で、保存時に以下の方法から選べるのが特徴です
- 非圧縮:完全にそのまま保存
- 可逆圧縮(LZW・ZIPなど):画質を落とさずに圧縮
どちらも画質劣化がなく、繰り返し保存しても品質は変わりません。
🔸 TIFFの圧縮方式は選べる!【非圧縮と可逆圧縮の違い】
TIFFの大きな特徴は、「非圧縮」か「可逆圧縮」かを選べることです。
非圧縮とは?
- まったく圧縮せず、オリジナルの画質をそのまま保存
- その分、ファイルサイズが非常に大きくなる
🟢 たとえるなら:「写真を大きな額に入れて保存」するイメージ。場所は取るけど完璧な保存。
可逆圧縮とは?
- 特定のアルゴリズム(LZWやZIP)を使って、画質を劣化させずに圧縮
- ファイルサイズを少し小さくできる
🟢 たとえるなら:「丁寧に折りたたんで保管」するようなもの。画質そのままで、少し省スペースに。
🔸 TIFFのメリットとデメリット
メリット
✅ 高画質のまま保存できる
非圧縮や可逆圧縮により、画質を一切落とさずに保存できます。
✅ 印刷用途に最適
CMYK対応や高解像度により、印刷所への入稿データとして信頼性があります。
✅ 可逆圧縮に対応
LZWなどの可逆圧縮形式で、軽量化と高画質を両立できます。
✅ レイヤー情報も保持可能(ソフトによる)
Photoshopなどでは、編集途中の状態も保存できます。
デメリット
⚠ ファイルサイズが大きい
とくに非圧縮では、1枚で数十MBになることも。
⚠ WebやSNSでは非対応
一般的なWebブラウザやSNSではTIFF画像を表示できません。
⚠ 扱えるソフトが限られる
一部の画像ビューアでは開けないことがあります。
🔸 TIFF形式はこんなときに使おう!【おすすめ用途】
✔ 印刷用データの保存に
ポスターやチラシなど、高解像度での出力が必要な制作物に最適!
✔ スキャン画像の保存に
書類や美術作品を高精細に記録する際の定番形式です。
✔ アーカイブ・長期保管にも
画質を劣化させずに、将来再編集が可能な状態で保存できます。
⚠ SNSやWeb投稿には向いていません。JPGやPNGに変換して使いましょう。
🔸 TIFFと他の拡張子の違いは?【比較でわかる特徴】
TIFFとJPGの違い
項目 | TIFF | JPG |
---|---|---|
圧縮方式 | 非圧縮・可逆圧縮 | 非可逆圧縮 |
画質の劣化 | なし | 保存のたびに劣化 |
ファイルサイズ | 大きい | 軽い |
印刷向き | ◎(CMYK対応) | △(主にRGB) |
Web対応 | ❌ 非対応 | ◎ SNSやブラウザで表示可能 |
🔸 知っておきたいTIFFの注意点・豆知識
🖥 開くには専用ソフトが必要
Photoshop、Illustrator、GIMPなど、対応アプリで使用しましょう。
🖨 印刷所の推奨形式に指定されることも多い
とくにポスター・書籍などの制作ではTIFF形式での入稿が安心。
📦 クラウド保存には注意
ファイルサイズが大きく、保存や転送に時間がかかることがあります。
🔸 まとめ|TIFFはこんな人・用途におすすめ!
TIFFは、「画質をまったく落としたくない人」「印刷や資料保存にこだわる人」に最適の画像形式です。
非圧縮・可逆圧縮が選べるので、用途に応じた画質管理もしやすく、
「あとで再編集したい画像」や「大切な1枚」の保存にもぴったり。
WebやSNSでは使いづらいですが、デザイン・印刷・スキャン用途では今も現役の、信頼できる画像形式です。
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