ZIPとは?定番の圧縮ファイル形式|メリット・デメリットと使い方をやさしく解説

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パソコンやスマホでファイルをまとめたり、ネットから何かをダウンロードしたとき、「.zip」という拡張子が付いたファイルを見たことはありませんか?

これは、最も広く使われている圧縮ファイル形式「ZIP(ジップ)」を表しています。

でも、「ZIPって何?」「RARや7Zとどう違うの?」と聞かれると、ちょっと自信がない…という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ZIP形式の特徴・仕組み・メリットとデメリット、そして使いどころまでをやさしく解説します。

データ整理やファイル共有をスムーズにするための基本知識として、ぜひチェックしてみてください!


読み方と正式名称

「ジップ」と読みます。

正式名称は「ZIPファイル形式(ZIP file format)」で、名称の由来は英語の動詞「zip(素早く動く/圧縮する)」から来ています。


いつ・誰が開発したの?

ZIP形式は1989年、アメリカのPKWARE社によって開発されました。

同社のソフト「PKZIP」によって普及し、現在ではWindowsやmacOSなど、主要なOSでも標準対応される圧縮形式となっています。


簡単な仕組み(圧縮タイプ/アーカイブ形式)

ZIPは、可逆圧縮(かぎゃくあっしゅく)と呼ばれる方式を使って、ファイルのサイズを小さくします。

これは、元のデータを完全に復元できる仕組みで、内容が劣化することはありません。

また、複数のファイルやフォルダをひとつにまとめる「アーカイブ機能」もあり、整理や送信にも便利です。


可逆圧縮ってどういう意味?

ZIP形式が使う「可逆圧縮」は、ファイルの中身を完全に保ったまま、容量だけを軽くする方法です。

たとえるなら、「分厚い本を圧縮袋に入れて小さくする」ようなイメージ。

袋を開ければ中身はまったく元通りに戻ります。

JPGなどの非可逆圧縮と違って、品質が落ちないのが最大の特徴です。


メリット

標準機能で使える!
 WindowsやMacでは、ソフトを追加しなくてもZIPの作成・解凍が可能です。

複数ファイルをまとめられる
 関連ファイルを1つにして送れるため、メールやクラウド共有が楽になります。

品質が落ちない
 可逆圧縮なので、解凍しても元のファイルはまったく変わりません。


デメリット

パスワード機能はやや弱い
 ZIPにも暗号化機能はありますが、セキュリティ性は高くないため、重要情報には不向きです。

圧縮率はそこまで高くない
 より高圧縮を求める場合は、7ZやRARなどの形式が向いています。

ウイルスリスクに注意が必要
 ZIPファイルは悪意あるコードが仕込まれることもあるため、開く前にチェックが必要です。


メールで複数ファイルを送りたいときに
 フォルダごとZIPにして添付すれば、送信も受信もスムーズです。

クラウドやUSBでのデータ整理に
 関連ファイルを1つにまとめて保管できます。

ソフトや資料の配布に
 複数ファイルを含むデータも、ZIPなら一括ダウンロードが可能です。

⚠ 強力な暗号化が必要な場面では、7ZやRARの利用を検討しましょう。


項目ZIPRAR7Z
圧縮方式可逆(画質・内容そのまま)可逆(高圧縮・暗号化可)可逆(高圧縮・AES暗号)
パスワード保護△ 簡易的◎ 強力な暗号対応◎ AES-256bit対応
対応アプリ◎ 標準対応が多い△ 専用ソフトが必要△ 専用ソフトが必要
圧縮率△ 普通◎ 高い◎ 非常に高い
初心者向け度◎ 扱いやすい△ やや上級者向け△ 機能豊富で上級者向け

🛠 ZIPファイルの展開は標準機能でOK!
Windowsなら右クリック→「すべて展開」で簡単に解凍できます。

🔐 パスワード付きZIPは万全ではない
ZIP形式の暗号化は簡易的なので、個人情報や機密データの保護には不向きです。

🦠 メールで届いたZIPにはウイルスリスクも!
悪意あるコード(マルウェア)が仕込まれている可能性もあるため、以下のようなウイルスチェックをしてから開くのが安全です。

✅ ZIPファイルを開く前にできるウイルスチェック方法

  • 送信元を確認する
     差出人が不明なメールに添付されたZIPファイルは開かない。
     本文が不自然な日本語だったり、「至急開いてください」といった内容なら要注意!
  • ウイルス対策ソフトでスキャン
     Windows標準の「Microsoft Defender」なら、ZIPファイルを右クリック → Microsoft DefenderでスキャンするだけでOK。
     他のセキュリティソフト(ウイルスバスター・ノートンなど)でも同様にスキャン可能です。
  • VirusTotalなどのオンラインスキャンを使う
     ZIPファイルをhttps://www.virustotal.com/ にアップロードすると、複数のウイルス対策エンジンでチェックされます。
     ※機密性の高いファイルのアップロードは避けましょう。
  • ZIPの中身を展開せずに確認する
     いきなり展開せず、まずはファイル名を確認。
     「.exe」「.bat」「.js」などの実行形式ファイルが含まれていたら、開かず削除またはスキャン推奨。

📦 2重ZIPは非推奨

ZIPの中にさらにZIPを入れる「2重圧縮」は、展開ミスやセキュリティの不備につながる可能性があるため注意が必要です。

📍コピーするだけなら中身は変わりません!

ZIPファイルは、コピーや移動をしてもファイルの内容が変わることはありません。
繰り返し再圧縮・解凍をしない限り、品質は保たれます。

🔍ポイント

不審なZIPは「開かずにチェック」。ウイルス対策ソフトやVirusTotalを活用しましょう!


ZIPは、「ファイルをまとめて整理したい」「誰にでも開ける形で共有したい」人にぴったりの圧縮形式です。

操作がかんたんで、ほとんどのパソコン・スマホで扱えるのが最大の強み。

ただし、セキュリティや圧縮効率を重視したい場合はRARや7Zも視野に入れると、より快適に使い分けができます。


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