東野圭吾　著　『沈黙のパレード』って　どんな本？　ガリレオ シリーズ ９作目！

『沈黙のパレード』とは

『沈黙のパレード』は、東野圭吾の推理小説で、「ガリレオシリーズ」の第9作目です。2018年に文藝春秋から刊行され、シリーズとしては6年ぶりの長編小説として話題を集めました。静岡県のゴミ屋敷で発見された若い女性の遺体と、容疑者として浮かび上がる蓮沼寛一。彼は23年前の少女殺害事件でも無罪を勝ち取った因縁の男でした。今回も黙秘を貫き釈放された蓮沼が遺族を挑発する中、菊野市で開催される「パレード」で彼が死亡するという展開に物語は進みます。湯川学や草薙俊平たちが事件解明に挑むなか、完全無欠と思われたアリバイトリックの裏に隠された真相とは何か。湯川ですら解くのに苦労する複雑な謎と人間ドラマが絡み合う本作は、東野作品の真骨頂とも言える一冊です。

『沈黙のパレード』の　あらすじ

静岡県のゴミ屋敷の焼け跡から二体の遺体が発見されます。一体は屋敷の主である蓮沼芳恵、もう一体は3年前に行方不明となっていた商店街の人気者・並木佐織でした。捜査により容疑者として浮かび上がったのは、蓮沼芳恵の息子・蓮沼寛一。彼は23年前に少女殺害事件で無罪となった因縁のある男でした。今回も蓮沼は黙秘を貫き、証拠不十分で釈放されてしまいます。

釈放後、蓮沼は佐織の遺族を挑発するような行動を取り始め、遺族や周囲の人々の怒りを買います。そんな中、菊野市では毎年恒例の「パレード」が開催され、その当日、蓮沼が遺体で発見されるという衝撃の展開に。草薙刑事と内海薫が事件の捜査を進めるも、殺害動機のある全員に鉄壁のアリバイがあることが判明します。

一方、アメリカから帰国し、菊野市に研究拠点を置いていた天才物理学者・湯川学も捜査に協力することに。湯川は科学的視点から複雑に絡み合うアリバイトリックを解き明かし、蓮沼の死に関与した人物たちの真実に迫ります。被害者を愛した善良な人々が復讐のために力を合わせた先に待つ結末とは何か。物語は、湯川の推理と登場人物たちの複雑な人間模様を通じて、予想外の真実を明らかにしていきます。