ライトノベルが大好きな私は、Amazonの作品ページを眺めているうちに
「Kindle Unlimitedなら無料で読めるタイトルが多いな・・・」と思い、期待を込めてサービスに登録しました。
ところが実際に使ってみると、続き物が多いライトノベルと“読み放題サービス”の相性に、思わぬ落とし穴があることに気づき始めます。
無料なのは1巻だけ、あるいは3巻まで。
さらに、続きものは揃えないと気が済まない性分の私は、無料で読めた巻が退会後に読めなくなることにもモヤモヤ…。
そんな中、全29巻のうち15巻まで無料という作品に出会ったことで、悩みはさらに深まっていきました。
この記事では、実際にKindle Unlimitedを使った体験をもとに、ライトノベル好きにとってこのサービスが本当にお得なのかを率直にレビューします。
Kindle Unlimitedに登録したきっかけ
ライトノベルを日常的に読む私は、Amazonで新作やシリーズ作品をチェックすることが習慣になっていました。
そんなある日、多くのライトノベル作品が「Kindle Unlimited 対象」と表示されていることに気づきます。
「登録すれば無料で読めるなんて、かなりお得なのでは?」と感じたのが、サービス登録の大きなきっかけでした。
特に、これまで気になっていたけれど購入を迷っていた作品が対象になっているのを見て、
「この機会に読んでみよう」と思ったのです。
ライトノベルはシリーズ物が多く、何かと巻数が増えがち。
だからこそ“無料で読める”という魅力はとても大きく、期待感を持ってKindle Unlimitedを利用し始めました。
実際に利用して感じたメリット
Kindle Unlimitedを使い始めてまず感じたのは、「気になるライトノベルに気軽に手を伸ばせる」という手軽さでした。
無料対象になっている作品が多く、購入を迷っていたタイトルでもハードルなく読み始められる点は大きなメリットです。
とくにライトノベルは作品の当たり外れが大きいジャンルでもあるため、“試し読み以上・購入未満”という位置づけでじっくり読めるのは魅力でした。
また、無料期間中を含めて、実際に作品の序盤を読み込めるので「買う前に自分に合う作品か判断できる」という安心感も得られます。
Kindle Unlimitedのおかげで、新しいシリーズとの出会いが増えたのは事実です。
読み放題サービスという性質上、気になる作品を次々と読んでいける楽しさもあり、
「これは良い仕組みかもしれない」と最初は前向きに感じていました。
しかし…ライトノベル好きの私には向いていなかった理由
読み放題という仕組み自体は魅力的だったものの、使い続けるうちに「ライトノベルを中心に読む自分とは相性が良くないかもしれない」と感じ始めました。
その理由は、ライトノベルというジャンル独特の“シリーズ構成”と、私自身の読書スタイルにありました。
まず多くのライトノベルは、1巻で完結することがほとんどありません。
長く続くシリーズが大半で、Kindle Unlimitedの対象となるのはそのうちの1巻だけ、あるいは3巻までといった“序盤のみ”である場合が多いのです。
序盤を無料で読めること自体は嬉しいのですが、続きが気になるのに無料対象がそこで終わってしまうというケースばかりでした。
さらに私には、「読むなら揃っていないと気が済まない」という性分があります。
仮に1〜3巻が無料で読めても、シリーズの4巻以降を購入するとなれば、その後Kindle Unlimitedを解約した場合、無料で読めた1〜3巻は手元から消えてしまいます。
「揃ってない状態になるくらいなら買い直さないと気が済まない」という気持ちが芽生え、
結局は購入する羽目になるのでは? という不安が常につきまといました。
この時点で、「私は“読む権利”を一時的に借りるサービスより、シリーズ全巻を“所有”しておきたいタイプなのだ」と気づきました。
お気に入り作品は揃えておきたいし、後から見返したくなるわけではなくても、いつでも読める状態で手元に置いておきたい。
その価値観とは、Kindle Unlimitedの仕組みが根本的に噛み合っていなかったのです。
さらに悩ませた「無料は20冊まで」問題
Kindle Unlimitedを利用していたある日、全29巻ある長編ライトノベルシリーズが、なんと1〜15巻まで読み放題になっているのを見つけました。
これだけ無料で読めるなら大きなチャンスだと感じ、さっそく読み始めたのですが──
ここから思わぬ落とし穴に気づくことになります。
1巻を読み終え、続けて2巻をダウンロードしようとしたときのことです。
なぜかダウンロードができない。
最初はアプリの不具合かと思ったものの、調べてみて衝撃を受けました。
Kindle Unlimitedには「読み放題として保持できる本の上限」があり、その数は20冊まで。
私はすでに他の読み放題本で上限に達していたため、2巻をダウンロードできなかったのです。
「まさか、こんな制限があったなんて…!」
まさに愕然としました。
結局、読み終えた1巻を“放棄”することで2巻のダウンロードが可能に。
さらに読み終えた2巻を放棄して3巻をダウンロード…という作業を繰り返し、現在14巻まで読み進めています。
その結果、このシリーズは──1冊も本棚に保存されていない状態です。
読み返すことは少ないとはいえ、シリーズ物は揃って並んでいることに喜びがあります。
しかし、読み進めてもこのシリーズの本棚に一冊も揃っていかないという状況は、読んだシリーズは揃えておきたい私にとってどうにも割り切れないものがありました。
無料の巻数が多いからこそ読み進めたい。
でも揃えて保存しておくことができない──。
この20冊という上限は、私の読書スタイルとKindle Unlimitedの相性の悪さを、強烈に実感させる出来事でした。
最終的な結論:Kindle Unlimitedは私には向かなかった
こうして実際に利用してみて改めて感じたのは、
Kindle Unlimitedというサービス自体は決して悪いわけではないものの、
「ライトノベルを揃えて楽しみたい自分」との相性は良くなかったということでした。
無料で読める作品が多いのは嬉しいものの、続き物が中心のライトノベルの場合、
序盤だけ読み放題で後半は購入──というパターンがほとんどです。
特に今回の29巻シリーズのように、1〜15巻が読み放題で読めるという魅力があっても、
保存上限20冊という制限に阻まれ、揃えて手元に置くことができないという現実がありました。
読み進めても本棚に並んでいかないという状況は、私の読書スタイルにはどうしても馴染みませんでした。
さらに、読み放題で読める巻は解約するとすべて手元からなくなるため、「揃えたい気持ち」が強く働く私にとっては、その点も大きなストレスでした。
結果として、無料で読めるのに“揃え直したくなる”という矛盾を抱えることになり、サービスの利便性よりも葛藤のほうが上回ってしまいました。
もちろん、この制度はいろいろなジャンルを広く読んだり、雑誌やビジネス書を気軽に試したい人にはとても向いているサービスだと思います。
実際、読み放題で新しい作品に出会えたというメリットもありました。
しかし、ライトノベルを全巻揃えて楽しみたい私にとっては、最終的には使い続ける理由よりも“合わない点”のほうが強く感じられました。
そのため、29巻シリーズの15巻を読み終えた時点で、Kindle Unlimitedを解約しようと決めています。
では、どんな人にKindle Unlimitedは向いている?
Kindle Unlimitedは、ライトノベルを揃えて楽しみたい私には向いていませんでしたが、サービス自体に魅力がないわけではありません。
むしろ、読書スタイルによっては非常に相性が良い人もいます。
ここでは、実際に利用して感じた「向いている人の特徴」をまとめてみました。
✔ いろいろなジャンルを浅く広く読みたい人
雑誌・ビジネス書・実用書・漫画・小説など、幅広いラインナップが揃っているため、「気になった本をとりあえず読んでみたい」というスタイルの人にとっては、読み放題のメリットが最大限に活きます。
✔ 所有より“読むことそのもの”を重視する人
Kindle Unlimitedは“本を読む権利を借りている”サービスです。
読み終えたら手元に残らなくても気にならない人や、どんどん新しい本を読んでいきたい人には向いています。
✔ コスパ重視で読書したい人
月額料金で数冊読めば十分もとが取れるため、気軽に読書量を増やしたい人には最適です。
定期的に雑誌や実用書を読む人なら、特に恩恵を受けやすいでしょう。
✔ “無料のうちにとりあえず読む”という割り切りができる人
無料分だけ読んで続きを購入しない、あるいは“試し読み目的”として割り切れる人なら、読み放題対象のライトノベルも有効活用できます。
✔ 本棚が増えることを気にしない人
Kindle Unlimitedでは本棚が管理しにくかったり、上限に達したら削除しなければならなかったりするため、「揃えて管理したい」タイプより、「読み終えたら消してOK」な人のほうがストレスは少なく済みます。
まとめ
Kindle Unlimitedは、多くの本を手軽に読める魅力的なサービスです。
しかし、実際に利用してみて感じたのは、「サービスの良し悪し」よりも「自分の読書スタイルとの相性」が大きく影響するということでした。
ライトノベルは続き物が多く、シリーズを揃えて楽しみたい人にとっては、読み放題の“一部だけ無料”という仕組みがストレスになる場面もあります。
さらに、読み放題本として保持できる冊数が20冊までという制限や、解約すると無料で読んだ巻が手元から消えてしまう点も、コレクション欲のある読者には大きなハードルになります。
一方で、雑誌や実用書、ビジネス書を中心に幅広いジャンルを読む人にとっては、Kindle Unlimitedは非常に便利でお得なサービスです。
特に「読むことそのものに価値を置く」タイプの人や、「無料の範囲でどんどん新しい作品を試していきたい」人とは相性が良いでしょう。
最終的に私は、「自分の読書スタイルとは合わない」と判断し、読み放題対象の15巻を読み終えた時点で解約することにしました。
けれど、このサービスを通して新しい作品に出会えたことも事実です。
大切なのは、Kindle Unlimitedそのものを“良い・悪い”で判断するのではなく、“自分がどんな読み方をするか”を基準に選ぶこと。
もし気になっているなら、一度試してみて、自分の読書習慣に合うかどうか確かめてみるのが一番だと思います。


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