「.doc」という拡張子、見たことはあるけど詳しくはよく知らない……そんな方も多いのではないでしょうか?
これは、Microsoft Wordでかつて標準的に使われていた旧形式の文書ファイルです。
現在は「.docx」が主流となっていますが、過去のビジネス文書や公的な資料にはまだ多くの.docファイルが残っています。
この記事では、「.doc」の特徴や使い方、注意点などをわかりやすく解説します。
.docと.docxの違いについても比較しているので、ぜひ参考にしてください。
🔸 DOC形式(.doc)とは?
読み方と正式名称
DOC(ドック)は、Microsoft Wordの旧標準形式で、拡張子「.doc」が使われます。
いつ・誰が開発したの?
Microsoftによって1983年に最初のWordが登場して以来、長らくWord文書のデフォルト形式として使われてきました。
特にWord 97〜2003までのバージョンでは、.doc形式が標準でした。
簡単な仕組み(保存構造など)
DOC形式は「バイナリ形式」で保存されています。
🧠 バイナリ形式とは?
バイナリ形式とは、ファイルの中身がコンピュータ向けの「0と1」の信号(機械語)で構成されている保存形式のこと。
人には読めませんが、コンピュータにとっては非常に効率的に扱える構造です。
特徴 | 内容 |
---|---|
✅ 高速で読み書きできる | コンピュータが処理しやすい |
❌ メモ帳などで開くと読めない | 文字化けのように見える |
❌ 他のソフトでは互換性に難あり | 構造が複雑で非公開だったため |
この構造ゆえに、Word以外のソフトでは再現性が低いこともあり、現在ではより開かれたXML形式(.docx)へ移行が進んでいます。
🔸 DOCのメリットとデメリット
メリット
- 古い環境との互換性がある
→ 古いPCやOfficeバージョンでも開けることが多い。 - Word形式としての汎用性がある
→ 長く使われてきたため、古い企業文書などで広く流通している。
デメリット
- ファイル容量が大きい
→ バイナリ形式のため、同じ内容でも.docxに比べて重い傾向があります。 - 再現性が低い場合がある
→ 他ソフトで開くとレイアウトが崩れることがある。 - セキュリティリスクが高め
→ マクロウイルスの対象として使われることが多かった。
🔸 DOC形式はこんなときに使おう!【おすすめ用途】
✔ 古いOffice環境とのやりとりに
✔ 企業や官公庁の過去文書の閲覧用に
✔ Word 97〜2003でしか開けない環境での保存時に
🔸 DOCと他の拡張子の違いは?【比較でわかる特徴】
DOCとDOCXの違い
比較項目 | DOC形式(.doc) | DOCX形式(.docx) |
---|---|---|
保存方式 | バイナリ形式 | XML+ZIP圧縮 |
容量 | 大きい | 軽量 |
拡張性 | 低い | 高い |
セキュリティ | やや弱い | 改善されている |
推奨使用 | 古い環境向け | 現在の標準 |
🔸 知っておきたいDOCの注意点・豆知識
- 再保存のたびにレイアウトが崩れることがあるので、印刷や提出前には確認を。
- Word以外のソフトで編集・保存すると、形式が壊れる可能性がある。
- Word 2007以降は、基本的に**.docx形式での保存が推奨**。
🔸 まとめ|DOCはこんな人・用途におすすめ!
DOC形式は、古いOffice環境との互換性を重視する場合や、過去文書の参照・修正が必要なときに役立ちます。
📝 現在は.docx形式への移行が進んでいるため、「見るだけ」用途が中心ならPDFに変換しておくのもおすすめです。
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