「.gz」や「.tar.gz」といった拡張子のファイルを見かけたことはありませんか?
これは、主にLinuxやUNIX環境で使われる「GZ(ジーゼット)」形式の圧縮ファイルで、「Gzip」という圧縮方式を使っています。
でも、「GZってZIPやRARと何が違うの?」「Windowsでも使えるの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
この記事では、GZ形式(Gzip)の特徴や仕組み、メリットとデメリット、向いている用途について初心者にもわかりやすく解説します。
🔸 GZ形式とは?
読み方と正式名称
「ジーゼット」と読みます。正式名称は「Gzip:GNU zip(グニュー・ジップ)」です。
いつ・誰が開発したの?
Gzipは1992年に、GNUプロジェクト(フリーソフトウェア財団)が開発したオープンソースの圧縮方式です。
UNIX系の「compress」コマンドに代わるものとして誕生しました。
簡単な仕組み(圧縮タイプ/アーカイブ形式)
Gzipは「可逆圧縮(ロスレス圧縮)」方式で、Zlib圧縮アルゴリズム(DEFLATE)を使ってファイルサイズを小さくします。
GZは単一ファイルの圧縮に特化した形式で、複数ファイルには対応していません。
そのため、複数のファイルをまとめて圧縮したい場合は、TARでまとめてからGZで圧縮する「.tar.gz」が使われます。
🔸 GZのメリットとデメリット
メリット
✅ 高速な圧縮・展開が可能
ZIPよりも軽量・高速な処理ができ、サーバー環境にも向いています。
✅ オープンソースで自由に使える
商用・非商用問わず無料で利用できるのが大きな魅力です。
✅ 多くのLinuxディストリビューションで標準サポート
コマンドラインで簡単に扱えるため、サーバー管理に最適です。
デメリット
⚠ 単一ファイルしか圧縮できない
複数ファイルをまとめるには、TARなどと組み合わせが必要です。
⚠ Windowsでは標準対応していない
Windowsでは解凍ソフト(7-ZipやWinRARなど)が必要になります。
⚠ 暗号化やパスワード保護ができない
セキュリティ目的には不向きです。
🔸 GZ形式はこんなときに使おう!【おすすめ用途】
✔ サーバー環境でのログファイル圧縮に
ログや設定ファイルなど、単体ファイルの圧縮にぴったり。
✔ Webサイトでのデータ転送最適化に
HTMLやCSSをGzip圧縮すると、表示速度が向上するケースもあります。
✔ TARと組み合わせて複数ファイルをまとめたいときに
.tar.gz形式にすることで、複数ファイルの高速かつ簡易な配布が可能に。
🔸 GZと他の拡張子の違いは?【比較でわかる特徴】
項目 | GZ | ZIP | RAR |
---|---|---|---|
圧縮機能 | ◎ あり(可逆圧縮) | ◎ あり(可逆圧縮) | ◎ 高圧縮+分割可 |
複数ファイル対応 | ❌ 単一のみ | ◎ 可能 | ◎ 可能 |
対応アプリ | △ Windows非対応(要ソフト) | ◎ 標準対応 | △ 専用ソフト必要 |
セキュリティ機能 | ❌ なし | △ パスワード対応 | ◎ AES暗号対応 |
主な用途 | サーバー・開発向け | 一般的な圧縮 | 容量・セキュリティ重視 |
🔸 知っておきたいGZの注意点・豆知識
🧩 「.tar.gz」はGZ形式の代表例
.tarでまとめて.gzで圧縮。Linuxでは標準的な手法です。
🛠 コマンドライン操作が便利
Linuxでは gzip
, gunzip
, tar -czf
などで簡単に操作できます。
📦 Windowsでは7-ZipやWinRARが便利
GZ単体も.tar.gzも問題なく展開できます。
📁 Gzip圧縮でWeb高速化
ApacheやNginxの設定で、Gzip圧縮を使ったページ表示の高速化も可能です。
🔸 まとめ|GZはこんな人・用途におすすめ!
GZ形式は、「軽量で高速な圧縮をしたい」「Linuxやサーバーで使いたい」という方に特に向いています。
単体ファイル向けですが、TARと組み合わせることで柔軟な運用も可能になります。
セキュリティ機能などはなくシンプルな分、使いどころを知っておくと非常に便利な形式です!
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