『あの頃ぼくらはアホでした』とは
『あの頃ぼくらはアホでした』は、日本のベストセラー作家・東野圭吾が自身の少年時代から就職するまでを振り返った自伝的エッセイ集です。1995年3月に集英社より単行本が発行され、1998年5月には文庫版が発売されました。
本書では、東野圭吾が「アホだった」と笑い飛ばすエピソードが満載。小学生時代には怪獣やヒーローに夢中になり、中学生時代には「狂気の二十四期生」と呼ばれる荒れた環境で学級委員を務める苦労が描かれています。さらに、高校・大学時代の青春や、体育会系アーチェリー部での奮闘、そして就職活動での失敗談など、東野のユーモア溢れる語り口で描かれています。
特筆すべきは、東野の就職先の会社の人々が、このエッセイの続編に自分たちのエピソードが書かれるのではと戦々恐々としていたというエピソード。著者の鋭い観察眼と軽妙な筆致が、日常の何気ない出来事を生き生きと描き出しています。
読者を笑わせ、懐かしさに浸らせる一冊で、東野圭吾の素顔や過去を垣間見ることができる貴重な作品です。
『あの頃ぼくらはアホでした』の あらすじ
『あの頃ぼくらはアホでした』は、東野圭吾が自身の小学生時代から大学卒業、就職までを赤裸々に綴ったエッセイ集です。小説家として成功を収めた著者が、少年時代の「アホ」なエピソードをユーモアたっぷりに語り、読者をその時代へとタイムスリップさせます。
小学生時代、東野は怪獣やウルトラマンに夢中になり、仲間たちと「ペギラごっこ」や「ジャミラやぞー」といった遊びに熱中。その一方で、小学生相手にインチキ商売をする大人たちへの怒りや理不尽さも綴られています。
中学生時代は「狂気の二十四期生」と呼ばれるほど荒れた学年で、問題児たちが集う環境の中、学級委員を務めるという命がけの毎日。球技大会では命懸けの戦いが繰り広げられ、教師とのユニークなエピソードや消えたクラスメイトの謎が語られています。
高校時代には、日本で最初に学園紛争が起きた「有名校」に通い、熱血青春を過ごす一方で、制服廃止や自由な校風の中での奮闘を描きます。大学時代には体育会系アーチェリー部に所属し、体育会系ならではの厳しいしきたりや、合コンでの珍エピソードなどを収録。
さらに、就職活動での失敗談や社会人としての第一歩を踏み出すまでの道のりも描かれています。「あの頃ぼくらはアホでした」というタイトル通り、過去を振り返る著者の姿には、自嘲と笑いがあふれ、誰もが共感できる青春記となっています。
巻末には『ガメラ』の監督、金子修介氏との特別対談も収録。著者の「アホ」な時代を覗き見できる、笑いと懐かしさが詰まった一冊です。
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