これは、Appleが開発した動画ファイル形式「MOV形式(エムオーブイ)」と呼ばれるものです。
「iPhoneで撮った動画がMOV形式だったけど、開けない?」「MP4との違いはなに?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
この記事では、MOV形式の特徴や仕組み、メリット・デメリット、向いている用途などを初心者にもわかりやすく解説します📱🎞
🔸 MOV形式とは?
読み方と正式名称
「エムオーブイ」と読みます。
正式名称は QuickTime Movie(クイックタイム・ムービー)です。
いつ・誰が開発したの?
MOV形式は、Apple(アップル)社が1991年に開発しました。
同社のマルチメディアフレームワーク「QuickTime(クイックタイム)」用の標準動画形式です。
簡単な仕組み(可逆/非可逆/コンテナ形式)
MOVはコンテナ形式で、映像・音声・字幕・メタデータなどをひとつのファイルに格納できます。
可逆圧縮(Apple ProResなど)と非可逆圧縮(H.264など)の両方に対応しており、柔軟性が高いのが特徴です。
🔸 MOVのメリットとデメリット
メリット
✅ 高画質な映像を保持しやすい
可逆圧縮のProResなどを使うことで、編集に適した高画質のまま保存可能です。
✅ 動画編集に向いている
Final Cut Proなど、Apple製編集ソフトとの親和性が高く、編集に強い形式です。
✅ 柔軟なデータ格納構造
複数の音声トラックや字幕、メタ情報を格納できるため、プロ用途にも対応できます。
デメリット
⚠ ファイルサイズが大きくなりがち
可逆圧縮や高画質設定では、かなりの容量になることも。
⚠ 再生環境に依存することがある
Windows環境では再生ソフトやコーデックのインストールが必要になるケースがあります。
⚠ Web対応はMP4に劣る
HTML5対応やスマホでの再生には、MP4やWebMのほうがスムーズです。
🔸 MOVのおすすめの使い方【用途別に解説】
✔ Mac環境で高画質な動画編集をしたいとき
✔ 映像制作やテレビ業界などで編集用に動画を保存したいとき
✔ 音声・字幕・チャプター情報もまとめて扱いたいとき
⚠ SNS投稿やWebでの配信には、MP4の方が無難です。
✅ 「編集にはMOV、公開にはMP4やWebM」という使い分けが理想です。
🔸 主な動画形式との比較【使用ソフトによる違いにも注目】
形式 | 圧縮方式 | 編集適正 | Web・スマホ対応 | ファイルサイズ | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
AVI | 非可逆/無圧縮 | ◎ 編集向き | △ 限定的 | △ 大きい | Windows環境と高互換 |
MP4 | 非可逆 | ○ 編集可能 | ◎ 非常に高い | ◎ 小さい | 配信・保存に最適、汎用性が高い |
MOV | 可逆/非可逆 | ◎ 編集向き | ○ Apple製品に強い | △ やや大きい | 高画質・編集対応、ProResなどに対応 |
WEBM | 非可逆 | △ 編集には不向き | ◎ Web最適化 | ◎ 軽量 | HTML5対応、透過も可能 |
💡 編集適正についての補足
MOV形式はApple製品での編集に最適ですが、Windows環境でもQuickTimeプレーヤーや対応コーデックがあれば再生・編集が可能です。
MP4も近年では、Adobe Premiere Pro や DaVinci Resolve などの編集ソフトにおいて十分に対応可能です。
動画形式の選び方は、「編集用途・再生環境・公開方法」の3点を基準にしましょう。
🔸 知っておきたいMOVの豆知識・注意点
🎬 拡張子は「.mov」
Macでは標準対応、WindowsではQuickTimeのインストールが必要なことも。
📦 MOVはコンテナ形式
中身にどのコーデックを使っているかによって再生可否が異なります。
🎥 ProResコーデックとの相性が良い
Apple ProResは高品質・高速レンダリングを実現し、映像業界でも広く利用されています。
🔸 まとめ|MOVはこんな人・用途におすすめ!
MOVは、「高画質な動画を編集・保存したい」「MacやiPhoneを使って映像制作をしている」人に特におすすめです。
Webやスマホでの再生にはやや不向きですが、プロフェッショナル用途や映像編集の現場では今も主力のフォーマットです。
👉 初心者向けアドバイス
「動画を編集するならMOV、SNSに載せるならMP4やWebM!」
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